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18.社会保険②
●未支給年金の請求期限は5年です。
●遺族年金の請求期限も5年です。
●寡婦年金や死亡一時金が支給されることもあります。
(1)年金受給権者死亡届の提出
被相続人が老齢年金などの公的年金を受給していた場合、遺族は年金受給権者死亡届を提出し、年金の支給を止める必要があります。
提出期限は、厚生年金の場合は死亡日から10日以内、国民年金の場合は14日以内です。年金事務所または年金相談センターに提出します。
ただし、2011年7月以降、日本年金機構に住民票コードを登録している人は、原則死亡届の提出の必要はありません。
これは、日本年金機構が、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)から年金受給者の住所変更や死亡の情報を直接取得できるようになったためです。
(2)未支給年金の受け取り
死亡届の必要がなくても、年金の手続きはした方がお得です。
公的年金は死亡月の分まで支給されます。また、年金は偶数月の15日に前月および前々月の分が振り込まれます。
つまり、後払いです。そのため、年金受給権者が亡くなった場合には、必ず未支給年金が発生します。
未支給年金は、被相続人と生計を同じくしていた遺族が受け取れます。
受け取れる順位の1位は配偶者、子ども、父母…と続きます。
未支給年金は、同一生計であったことを証明できれば内縁の妻や夫でも受け取れます。
請求期限は、受給権者(=被相続人)の年金支払日の翌月の初日から5年以内です。
請求先は、公的年金の死亡届の提出先と同じです。
(3)遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給権
公的年金の被保険者が亡くなった場合、一定の要件を満たせば、国民年金から支給される遺族基礎年金、
あるいは厚生年金から支給される遺族厚生年金を受け取れます。
また、国民年金は全国民共通の制度です。
つまり、厚生年金は、厚生年金と国民年金の2階建ての年金制度であるため、
遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方の遺族年金をもらうことができます。
ただし、誰でももらえるわけではありません。
例えば、国民年金の遺族基礎年金の支給対象者は、子のいる妻または子に限られています。
この場合の「子」とは、主に18歳までの子を指します。
(4)寡婦年金と一時保険金
国民年金の場合、長年年金保険料を払っても年金を受給する前に亡くなってしまうと、未成年の子どものいない家庭は払い損になっていまいます。
そこで、国民年金には、遺族年金の他に寡婦年金(かふねんきん)やまたは死亡一時金という制度があります。
いずれも一定期間以上、年金保険料を納めていることが要件です。
遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金は同時に受給することはできませんので、複数の要件を満たすときは、有利なものを選択しましょう。
なお、これらの各種年金は死亡から5年(死亡一時金は2年)で受給の権利を失います。年金も一時金も自ら請求しないともらえません。
まずは最寄りの年金事務所などで受給の資格があるかどうか確認し、一番有利な受給の方法をアドバイスしてもらうとよいでしょう。
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